はじめに
この記事では「実際に優秀ではあるものの、態度や発言に棘があるなど、周囲に悪影響を与えてしまう同僚(先輩・後輩)はどう対処したらよいのか」についてとある本を読んで学びを得たため、まとめてみたいと思います。
みなさんの職場にもたま〜〜にいるのではないでしょうか?
「優秀であるという前提があるため、なかなか対処しづらい、どうしたらよいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
学びを得た本
「エンジニアのためのマネジメントキャリアパス」という本になります。
まえがきを「及川卓也」さんが書かれており、原作を和訳をした本になっております。
この本自体はタイトルの通り、「エンジニアがマネジメントというキャリアを選択した際にどのように立ち振舞い、考えていかなければならないのか」という内容が実際にテックリードからマネジメント職になった方の実体験をもとにまとめられている本になります。
内容的に、「こういうケースはこうしたほうが良い、こういう考えがあるよ」という形で書かれているため、私自身が実体験したことがある内容もあれば、これから先に経験するのだろうなぁ〜というものもあり、非常によい刺激になりました。
ブリリアントジャークとは?
上記の本の中に、「ブリリアントジャーク(Brilliant Jerk)」という項目の章がありました。
直訳すると「(知性または才能の点で)目ざましい 世間知らず」になるのでしょうか。。
本の中では「エンジニアとしては格別に優秀だが、実に嫌なヤツ」と書かれており、「あぁなるほどなぁ」と思った次第です。
私の社会人歴の中でも数名思い浮かぶ人はいました。
もう少し掘り下げて特徴を考えてみると、
- 仕事ができる(テックリード的な存在、周囲を引っ張っていける)
- 自分が一番すごいと思っており周囲のアドバイスは聞かない
- 故に自分よりできない(もしくは大幅に劣る)人を平然と人前でdisる
- 自分のことを避難してくる人を徹底的につぶしにかかる
- 上司からは「優秀なやつ」としか見られていない場合がある
- 上司に対しても(自分より優秀ではないと判断すると)噛み付く
- 周囲はブリリアントジャークに対して距離をおいて接する
こんな感じでしょうか。
皆さんの周りにも該当するような方がいれば「なんとかしたい(してもらいたい)が、どうにもならない」と感じているのではないでしょうか。
当時私が取った行動
当時ブリリアントジャークに遭遇した私は、一応私のほうが先輩であったため、「そういった振る舞いは周囲へ悪影響を与えるよ」などとアドバイスをしていました。
しばらくはなんとなく聞き入れてくれていましたが、私のエンジニアリング力がブリリアントジャークよりも劣っていることを本人が認識してからは何かとエンジニアリング力と比較して私に対しても攻撃的に接するようになってしまいました。
もう何を言っても聞き入れてもらえず私も疲弊してしまったため、当時は距離を置くようになってしまいました。
上司(そのまた上司)にも相談しましたが、結果的に有効な手立てはありませんでした。
(私は今でも上司が悪いとは感じておらず誰が対応しても同じ結果になっただろうと思っています)
どう対応するべきか
本の中では、
- ブリリアントジャークの存在自体を許さないという姿勢(クビにするとか)
- 初めからそういう人は雇わない
- 自分から辞めてもらうのを待つ
- 辛抱強く本人との1on1でフィードバックを続ける
- 許容できない言動は断固、公然と拒否する
と書かれていました。
ですが、結果としてどれも確実な打ち手ではない、とも書かれていました。
「クビにする」がアメリカではできるのかもしれませんが、日本だとそうもいきません。
(圧倒的に懲戒事由に抵触していればいいのかもしれませんが。。)
私自身の答えとしては、「配置転換をする」でした。
「そんなことしても転換先の人が困るだけでは?」と思うかもしれませんが、
- 本人が現状の不満を感じている結果、ブリリアントジャークになっている
- その不満が解消されれば「優秀な人」として結果会社としては有益な人材になる
と考えているからです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
日本では「ブリリアントジャーク」というワード自体浸透はしていないように思います。
が、実際にはブリリアントジャークはどこの職場にもいる可能性はあり万が一、一緒に仕事をするようになった場合は上司への早めのアラートと「配置転換」をしてもらうことが両者にとってハッピーになるのでは?と考えています。
「エンジニアのためのマネジメントキャリアパス」にはその他様々なユースケースをもとに勉強になる事象が書かれているため、将来マネジメントを目指している人、興味がある人、既にマネジメントをされている方にはオススメの本です。